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日本統合医療研究会 がん部会活動報告

  私が会長を務めます「日本統合医療研究会」で、「がん特別部会」を立ち上げました。
  現在、健康(機能)食品や代替医療に関する情報が混乱し、悪徳ビジネスがはびこっています。
  日本統合医療研究会として、悩み、怯え、苦しむ人々に西洋医学の現状を充分理解した上で、
  エビデンス(科学的根拠、医学的根拠)に基づいた統合医療的発想からより精度の高い情報を
  発信し、少しでも苦しむ人々のお役に立ちたいと考えます。
  長い準備の後、錚々たる講師陣を迎え、精鋭のメンバーで発足した「がん部会」の活動報告、
  是非ご覧下さい。


■9月17日 市民公開講座のご報告

=9月17日 市民公開講座のご報告=

平成18年9月17日(日)平成18年9月17日、九州大学医学部百年講堂に於て、桑野 信彦久留米大教授にご尽力頂き、統合医療研究会癌部会市民公開講座が開催されました。
(共済:九州がん国際フォーラム)

告知しましたように、テーマは「がんで病める人の心とコミュニケーションにむきあう」です。
当日は猛烈な台風が直撃したにも関わらずほぼ定員近くの来場者!
まさしく感謝にたえません。また、同時に皆様の熱い期待をズシリと感じました。

さっそくここで、一部を公開します!

稲津 佳世子先生(九州大学・院医・医療システム)の講演
 ~病める人のサポーターになりたいー医療決断サポーター(支援員)とはー

鮎澤 純子先生(九州大学・院医・医療経営管理)の講演
 ~患者参加の医療安全~アメリカで進んでいること、日本で始まっていること~

あと、ついでに、私の挨拶もあります。まあ、ほんとに「ついで」ですが(笑い)

マスターの挨拶

稲津先生講演

鮎沢先生講演


 
■平成18年9月17日(日):市民公開講座開催のお知らせ

こんにちは、門口です。今回は=がんで病める人の心とコミュニケーションにむきあう」;市民公開講座= のお知らせです。 平成18年9月17日(日)13:00~17:00   於:九州大学医学部百年講堂主催:日本統合医療研究会     共催;九州がん国際フォーラム参加費:無料      定員:150名     お申し込み締め切り:9月10日(日)【 定員になり次第締め切り】 私が会長を務めさせて頂いております「日本統合医療研究会(癌部会)」では、癌に悩める方々にとって医療の現場への橋渡しの役割を担えるべく、医療の窓口として活動できるよう第一線の教授陣について研鑽を積んでまいりました。さらにこの活動がダイレクトに皆様のお役にたてるよう、九州がん国際フォーラムとの共催で、皆様も参加可能な「市民公開講座」を開催いたします。がん医療の最前線におられる医学博士、臨床医の先生方のお話を直に聞けるチャンスです。 プログラムは 13:00~15;00   コミュニケーション医療と安全のしくみ                          司会  後 信 先生(九大病院・病院長補佐)   病める人のサポーターになりたいー医療決断サポーター(支援員)とはー                        稲津 佳世子先生(九州大学・院医・医療システム)   患者参加の医療安全~アメリカで進んでいること、日本で始まっていること~                         鮎澤 純子先生(九州大学・院医・医療経営管理) 安心、安全ながん医療の提供 後 信 先生(九大病院・病院長補佐)     パネルディスカッション 15:30~  特別講演  がん患者と医師のコミュニケーション -社会が求める医師像 有吉 寛先生(県立愛知病院・名誉院長、丸茂病院) 司会 桑野 信彦先生(久留米大学) 参加ご希望の方はメールかお電話にてお気軽ににお申し付け下さい。


 
■平成18年5月28日、第2期スタート及び検定試験合格認定式


今日は前回報告した(桑野教授による「癌特別部会検定試験」)合格者の認定証授与式です。
もちろん公の資格試験ではなく、1年間まじめに勉強した桑野教授からの証のようなものです。
それでも九州大学名誉教授の桑野先生自らのご出題、認定証授与ですから、嬉しいのは当然です。

代表で授与に臨み、その後、第2期スタートの挨拶です。
今年から、この部会の活動は、社会にたいしてよりダイレクトに働きかけます。
テーマとして「心のケア」を中心に、がん患者さん、一般の方等も参加頂く「公開市民講座」をスタートさせます。
一応7月くらいにできたらいいな、と思っています。
詳細決まり次第、またこのブログでお伝えしますので、どうぞご期待ください。


 
■合格しました


先月の桑野教授による試験、何とかそこそこの成績で○をもらいました。
正直ホッとしました。だって不合格ならば皆さんの相談をお受けする事などできる筈がないですし、今迄相談して頂いた方々に顔向けできないじゃないですか。当然サイトを閉鎖しなければなりません。
ですから、自信はあったものの、結果がわかるまで内心ドキドキでしたので(笑)本当にホッとしています。
ドキドキしていた時の殊勝で謙虚な気持ちを忘れず、これからも研鑽を積み頑張って少しでも皆さんのお役にたてるよう頑張りますね。


 
■05年1月22日(日)最終講座

本日は 九州大学薬学部の樋口隆一教授から「天然由来の抗癌剤」
栄光病院ホスピス長の下稲葉康弘からの「緩和医療の実際」
と言うテーマでご講義頂きました。
抗癌剤には天然の動植物由来のものが結構多く、そこから有効成分をうまく取り出すのにいかに頭脳と予算が掛かるかも面白いお話でしたし、下稲葉先生のホスピスのお話「患者とその家族(家族も・・・と言う所がポイント)が如何に幸せに最後の時間を過ごせ、見送る事ができるか」のお話にはそのお仕事の重さに触れるとともに、やはり涙があふれます。・・・
 最後はこの1年間のまとめとして九州大学の桑野信彦教授出題の認定試験です。認定といっても、もちろん法的な資格試験ではなく桑野教授から「この1年、しっかり研鑽したね」と認めて頂く為の、謂わば内輪の認定試験なのですが・・・。結果ですか? う~ん、まあ×印がつく事態には陥っていない筈ですが(笑)
合否の結果は後日正直にお報せしますね。
(因みに写真は研究会員の皆さんに会長挨拶をしている私です。この1年の総括挨拶ですので緊張してしまいました)

 
■11月20日(日)第4回

今日は久留米大学大学院医学研究員の桑野隆史先生から「腫瘍マーカーとは?」及び「正常細胞と癌細胞の違い」についての講義。そして九州大学大学院、医学研究院教授の久保千春先生から「性格やストレスと癌の関係」の講義を頂きました。

腫瘍マーカーとは、癌細胞あるいは癌に対する生体の反応の結果生産される臨床的に癌の診断に有用な因子の事です。
最古にはベンス・ジョンズ蛋白が発見され、1970年代にはCEAが、80年台になるとCA19-9などが次々に見つかりました。ただ、再発予知、治療効果判定には有用ですが、かなり癌が進行してからでないと出ない物が多く、PSA、VAA、HVA、以外は早期発見やスクリーニングには用いられていないのが現状ですので、今尚もっと有効且つ特異的に発現するものが探されています。個別のマーカーについては当WEB「ガンの情報室http://www.willdrug.com/gan.htmをご参考下さい。

また、「ストレス」について・・・。人はストレスを受けると交感神経が緊張し血圧が上昇し、自律神経そのもののバランスがくずれます。また、その為副腎皮質ホルモンが過剰分泌し免疫系の副作用、糖尿の悪化などを招きます。阪神淡路大震災の時は被災地での心筋梗塞発症が震災直後の1週目では前週の実に6倍にも上った程です。7月19日付けの「マスターの部屋」(http://www.willdrug.com/blog.html)でも述べましたが、ガンにとってもストレスは大好物ですので充分ご注意を!
ここで杉田玄白の「養生七不可」を
 1.昨日の非は、恨悔すべからず
 2.明日の是は、念慮すべからず
 3、飲と食とは、過度にすべからず
 4、正物に非あれば、苟くも食うべからず
 5、事無き時、薬服するべからず
 6、壮実を頼みて、房を過ごすべからず
 7、動作を勤めて、安を好むべからず

ちょっと写真は小さいですがゆっくりと自然の景色に身を置いたり、そんな気分をイメージして少しでもストレスから開放されたいものですね。

 
■5月22日 第2回講義

46beb701.jpg今日は九州大学大学院医学研究所教授の古野純典教授による「がん予防の最前線」について、と、毎日新聞社東京科学環境部部長の瀬川至朗先生による「がんと健康食品、科学的根拠の検証」についての講義です。 古野教授の講義からは「がんは早期発見・治療で治る病気なのか?」と言う大きな問題と現実の厳しさに触れる事が出来ました。もちろん早期発見による完全治癒を目指し、臨床医、研究医の先生方は今この時も必死の努力をされています。が、一方では早期発見が患者に辛い治療の時間を余分に与え、QOLを損ない、結果として患者の為にならない事も有り得る・・・と言う事。だからこそ臨床医、研究医共必死の努力を継続している事・・・・やはり敵は一筋縄ではいきません。私もそこだけは分かっているつもりなのですが・・・。  瀬川先生は「マスターの部屋」や「知ってて得するメシマコブの話」などのページでもご紹介しました「健康食品ノート」の著者です。物事を客観的且つ精確に分析する新聞記者の視点から見た様々な健康食品の現状。インスパイアされると同時に自分のやっている事、方向性に自身が持てた気がします。


サジー製品についての詳細は
コチラをご参照下さい。

また、ご興味を持たれた薬局、薬店様につきましては、販売代理店(協力店)を募集しておりますので、是非ご一報を。


 
■盛りだくさんの第3回

910dfb9c.jpg今日は朝9時過ぎから、昼食中もランチョンセミナーで講義→そのまま18時過ぎまで・・・と言うハードな1日でした。内容は桑野信彦九州大学名誉教授による「癌の標準治療とE.B.M(科学的根拠)」の講義、久保千春九州大学大学院医学研究院教授の「サイコオンコロジー(精神腫瘍学)」、池川哲郎博士の「キノコ研究」、銀座東京クリニック院長の福田一典先生の「抗がんサプリメントの正しい選び方、使い方」と、本当に盛りだくさん!。桑野先生からはE.B.Mなくして癌治療は有り得ないことをあらためて学び、久保先生からはストレスと免疫、そして心のケアの大事さを、池川先生からはキノコと免疫の研究で世界を尚リードし続ける研究の内容を、福田先生からは臨床の現場からの抗がんサプリメントのシビアな評価についてを、それぞれ学ぶ事が出来ました。こんなに頭に叩き込んだのは学生時代以来です(笑)。しかし本当にハードな1日でした。もっともここまで詰め込むスケジュールにしたのは私なんですけどね((^^;。エビデンス(根拠)に基づいた物のみを評価し、曖昧で身勝手な商売を許さない姿勢を今後も揺るがす事なく、精進しなければ・・・と身が引き締まり、今までの私自身の道のりを更に明確化して皆さんにフィードバックし、少しでもお役にたてるように、今日の1日を精一杯活かしていこうと思います。なんだか演説みたいですみません(笑)。


 
■がん特別部会研究会、遂にスタート!

79f8ceb1.jpg受講メンバーを全国で28名に厳選し、遂に「日本統合医療研究会 がん特別部会」のセミナーがスタートしました。ここで、我々がなぜこの特別部会を立ち上げたのか、その趣旨を説明する必要がありますね。

  SUMMARY

①薬局・薬店として、「がん」に関するエビデンス(根拠)に基づいた適切なあらゆる情報を、がん患者さんとの家族を含めた地域住民に提供する≪情報基地≫となることをめざして≪日本統合医療研究会「がん」特別部会≫を創設する。

②≪同 部会≫は、部会員が現行の医療システムの中に、予防医学・栄養学・心理学・その他の統合医学を効率的に組み込んで、地域住民に現在的に最良の情報提供ができる「専門家集団」になる為に真摯に研鑽するとともに、薬業人として各分野の専門家との役割分担を果たすネットワークの構築を目指す。

 

=はじめに=

 近年、いろいろな診断・治療法の開発にも拘わらず、「がん」による死亡数は増加の一途をたどっています。早期診断・早期治療が当面の目標ですが、究極的には予防が重要である事は言うまでもありません。西洋医学を基礎とした癌予防学として癌ワクチンは研究途上にあり、広く臨床応用せれるには至っていないのが現状です。一方、癌の治療には、手術療法・化学療法・放射線療法の3大療法の他、免疫療法・温熱療法などがあります。近年3大療法の各々に於いて患者さんのQOLを重視した様々な試みがなされていますが、残念ながら患者さんの満足度は高いとは言えません。とくに高齢者における治療では、腫瘍自体は切除ないし縮小しても、実際の生存期間の延長が得られなかったり、QOLを損ねる場合のあります。

=西洋医学の現状=

 現代西洋医学的な「がん」の治療方針は、癌の進行度、組織型、年齢、合併症の有無、全身状態などを考慮して、総合的に決定されます。したがって、治療方針の決定には腫瘍側と同時に宿主側条件も考慮されます。しかし、治療する際には癌細胞を直接攻撃する手段がほとんどであり、近年の血管新生阻害療法などもあくまで腫瘍そのものに対する抗腫瘍効果を期待しています。もちろん腫瘍免疫を活性化しようとする試みもありますが、あくまでも体外から補う、と言う発想です。また、化学療法や放射線療法の副作用対策も対症療法が主体となっています。 一方、いかに患者さんの命を救うか。そしてどう患者さんの生活の質(QOLI)をを落とさずに治すかと言う、ふたつの方向での研究が大きく前進しています。とくにここ数年は進歩のスピードが加速化し、分子レベルで「がん」の正体が解明されてきた結果、新しい治療法が次々に登場し、「がん」治療の常識まで変えようとしています。

=統合医学的発想=

 近代西洋医学の進歩は、現在、成熟の域に達したとして、内部的な問題の解決を求め、その結果として。相補・代替医療への関心が高まっています。ここに、近代西洋医学を否定することなく、相補・代替医療を無批判に受け入れることなく、患者さんの為の個人的医療を目指して、これらを統合しようとするのが統合医療であり、第3の医学とも呼ばれています。統合医学には、主に生体の自然治癒力・生体防御機能を高めようという発想があります。また、免疫系や造血系に作用して化学療法や放射線療法による様々な副作用に対処しようとしています。医療現場でも、漢方製剤をもちいて進行癌や末期癌に立ち向かう例がありますが、その薬剤のみで癌を完治させることは殆ど不可能です。西洋医学においても特に化学療法の奏功しにくい固形癌の患者さんには、むしろ癌を持ちながらもQOLの高い生存期間を延長させることに主眼がおかれつつあります。このような治療の流れにおいては統合医学(およびその発想)が寄与することは充分可能と考えられます。

=「がん」予防への統合医学的アプローチ

 生活習慣による「がん」予防の重要性が指摘されています。これまで欧米で推奨されている「がん」予防法としての生活習慣の改善の多くは、ある意味では東洋医学が元来示している事柄です。癌の一次予防には、今後は地域社会も含めた広い層への生活習慣の改善に向けた啓蒙が重要と思われます。例えば、東洋医学では健康と病気の様々な半健康な状態、病気の前段階を「未病」と呼び、これを治療することが「良医」とされていました。 健康から未病そして病気へと至る過程に、遺伝的背景・体質や生活習慣(食事・嗜好品・運動)が影響しています。「がん」の自然史においては、その多くが潜在癌の状態であり、癌の顕在化を抑制する事が癌の未病対策とも言えます。 「がん」の顕在化の要因としては、慢性炎症、酸化的ストレスによる遺伝子異常、細胞増殖活性の亢進、免疫能低下による癌細胞の増殖促進などがある事から、これらを改善することにより、癌の顕在化を抑制する事が可能になります。仮に東洋医学的概念である「於血(おけつ)」「気滞(きたい)」などという病態を微小循環障害・組織虚血・うつ状態などと解釈すると、癌の発生・進展に及ぼす影響が理解しやすくなります。

 

目に見える癌組織はいわば氷山の一角に過ぎず、その基盤にある色々な半健康状態を、漢方方剤の他、食事療法(延長線上に機能性食品)や鍼灸などによって全人的に対処する必要があります。

 

 =栄養学に関する知識の必要性=

 本来、食品は栄養としての一次機能、味覚などの感覚器への刺激としての二次昨日、生体調節機能としての三次機能を有しています。近年食品成分の疾病予防効果など食品の三次機能に関するエビデンスが蓄積されつつあります。したがって最新の栄養学の知見を予防医学に活かすことが今後ますます重要になってきます。今後この分野での教育・啓蒙活動の充実が望まれます。  

=健康(機能性)食品について=

 「がん」の治療においては、患者さんをはじめ、その家族は藁をも摑む思いであり、病院から処方される治薬のほかに健康(機能性)食品を使用している人はたくさんいます。

 その中でも、複合キノコ系(植物性)多糖体であるAHCC、単キノコ組織のアガリクス、マイタケ、霊芝、メシマコブなどは、多糖体のグルカン成分がリンパ球を刺激し、抗腫瘍活性をもつサイトカイン(インターロイキン12やガンマ・インターフェロンなど)を産生させるといわれています。  キノコ系としては保険薬価に収載されているクレスチン(カワラタケ由来)、レンチナン(シイタケ由来)などがよく知られています。

 しかし、実際に癌が縮小したり、延命できた例があっても、その製品の有効性の評価・証明は難しく、実際の使用(併用)においては課題が多いのも事実です。病気のことを勉強し、がん治療の限界を理解している人ほど、このような機能性食品を求める傾向もあり、臨床医としても決して無関心・無理解では今後の癌診療には対応できないだろうと言われています。   

=健康(機能性)食品~代替医療に関する情報の混乱

 テレビ・雑誌を初めとしたマスメディアのよって、(健康)食品の疾病予防・治療効果などの代替医療に関する話題を取り上げ、その効果を吹聴することが盛んにおこなわれています。このことが、一般の人達が代替医療に過大な期待を抱く一つの要因になっています。しかし、それらの情報は多くが科学的、公正であるとは言えません。

 ワイドショーなどの娯楽番組で健康に関する話題をとりあげる時よく使われる手法があります。それは一見科学的な実験の形をとり、あたかも科学的に証明されたものと言う印象を視聴者に与えるものです。例えば主婦何人かに実験台になってもらい、1週間○○(食品)を食べてもらい、1週間経ったら効果を見るという形が多いようです。

 医学的な眼で見れば対象の選別法(明らかにされていない)、対象の数(少なすぎる)、コントロールをとっていない、等々から実験の態をなしていないのは明らかで、さらに効果をみる方法にも首をかしげるものが多いのですが、一般視聴者は「実験」を見せられるとその結果が科学的な根拠だと、錯覚してしまっています。

 さらに、単に音声で情報を受け取るのと異なり、画像として情報を「見る」と印象に残り易いのです。司会者にカリスマ性があり、視聴者を一種陶酔させる話術の持ち主なら尚更ということになります。このような番組ではこのあと、さらに権威付けとして農学博士や薬学博士、場合によっては医学博士が出てきて「この食品は○○という成分が含まれており、これには○○と言う働きがある」と説明する趣向になっています。

 もちろん医学的に見れば最初の「実験」と後の解説にある成分の薬効が結びついている「証明」はないのですが、一般視聴者にとってはこれで充分説得力があり、その日の夕方にはその「食品」を求める主婦が殺到してスーパーやドラッグストアの棚から特定の「食品」や「製品」がなくなってしまうということになります。

 この手法はどこか新聞・雑誌に広告によるバイブル商法にも通じています。

 健康(機能性)食品~代替療法に関する情報を提供する立場にある薬局・薬店には、より科学的、公正な眼が求められる時代が来ています。   

 

これらを具体的に研鑽・研究・検証していこうというのが≪日本統合医療研究会 「がん」特別部会≫です。  将来的には、癌研究者・臨床医師・薬学研究者・栄養学士・看護介護研究者・保健活動研究者・検査技術師・関心を持つ各界の一般アドバイザーなどの方々とのネットワークの構築をめざします。

 

 そして、その道の研究者ならびっくりするような先生方に(多数!)ご賛同頂いた上講義頂く事になりました。私も会長と言う立場を仮に抜きにしても、ライフワークとして取り組む覚悟です。

 

同日、講義について

 第1回の講義は九州大学大学院医学研究員の桑野隆先生、九州大学名誉教授・久留米大学教授の桑野信彦教授をお招きして開催。「癌という病気、その発祥の仕組み」をもう1度1から掘り下げ、さらに「癌治療の最前線、癌征圧の新しい幕開け」と言うテーマで癌研究医の先生方の闘いをお教え頂き、強いインパクトを受けました。講義の内容を公表する訳にはいけませんが、ほんのさわりだけ申しますと「癌は遺伝子の異常による病気である事」、「P-糖蛋白質を代表するABCトランスポーターが発現すると抗癌剤に対する多剤耐性の獲得や感受性を変化させる=抗癌剤がキチンと効かなくなる」など盛りだくさんの1日でした。


 
■第1回日本統合医療研究会シンポジウム


福岡、全日空ホテルにて総勢300名の有志が集まり、「第1回、日本統合医療研究会シンポジウム」が開催されました(本当に盛大に!)。同研究会の講師陣である、近畿大学薬学部長 久保道徳教授、元国立がんセンター主任研究員 池川哲郎博士、神戸東洋医療学院専任講師 邵輝先生、インペリアル南青山クリニック院長 菊池誠先生、   と言う錚々たる顔ぶれによる発表、そして質疑応答。いやはや濃密で忘れられない1日でした。日本はおろか世界に於いてもそれぞれ、紅蔘及び漢方研究の大家、キノコによる抗ガン活性研究の大家、痛みに対する松節研究の第一人者、ヒアルロン酸研究と臨床の第1人者が一同に集まって下さった訳ですから!
私はと言うと、同会の会長を仰せつかっている関係上、壇上ではじまりの挨拶をしたり、司会進行役を務めたり・・・
滞りなく無事終わって家に帰ったとたん、どっと疲れが出てバタンキュー・・・でした。
(写真は開会の挨拶をするマスター、ピンボケ写真ですみません)


 
■第63回日本癌学会学術総会


10月2日の市民公開講座に日本統合医療研究会「がん特別部会」主要メンバーと共に行ってきました。前日までの学術総会は、これから講習、研究会でお世話頂く、九州大学名誉教授・久留米大学教授の桑野信彦教授、九州大学大学院医学研究所教授の古野純典教授、元国立がんセンター主任研究員の池川哲郎博士の講演等、全国から癌医、癌研究医が一同に介し大成功で幕を閉じたようです。
 ここで学術会長を務められた桑野教授の(開催にあたっての)挨拶を抜粋してご紹介いたします。

学術長挨拶
 第63回日本癌学会(平成16年 2004年)開催にあたって
 
第63回日本癌学会学術総会は2004年9月29日~10月1日の3日間福岡の国際会議場、マリンメッセと福岡サンパレスの3会場で“がん征圧への新しい幕開け”のテーマのもとに開催されます。がんの診断と治療ならびに予防へ貢献するためのがん研究を、そして、わが国の魅力的で独創的ながん研究を提示いただければ幸いであります。今回の癌学会では次の3つの目標をかかげて九州での癌学会の特徴を出したいと考えています。
 
 
1.名古屋での第62回日本癌学会学術総会(冨永祐民会長)でのテーマであった“がん研究:基礎から臨床へ”を継承し、九州では“実践にむけてのがん研究やオーダーメイド治療”への具体的な取組みについてさらに発展させる。特に、わが国での基礎研究の成果をどこまでがん患者の治療やがん予防に応用できるかを見定める。
 
2.我が国のがん研究の新しい飛躍は様々な専門分野の研究の発展におう所が大きい。そこで、“生物の多様性”をもう一度見直し、がん研究の新しい戦略へ役立たせることも大切と考えます。生物の多様性の中にがん研究の新しい可能性を見出す企画を設ける。
 
3.ポスター発表をより魅力的なものにするために、テーマ別に第一線の若い世代の座長のもとに十分な時間をあて積極的な討論形式をとる。
 
九州で本総会が開かれますのは20年ぶりのことであります。多くのがん研究者の方々の参加を切望しております。今回の癌学会では、基礎と臨床研究分野の研究者が“がん患者へ役立ちたい”という共通のことばのもとに互いに協力した研究成果の発表を期待しております。
 
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